記録的な大雪に見舞われた安曇野。ヒゲ親爺の安否を知りたくてカンジキを履いて裏山へ。姿は見れなくても足跡だけでも確認できればと。 でも、カンジキを履いてふと前方を見上げるとカモシカの雄姿が目に飛び込んできた。よかった、ヒゲ親爺は健在だった。距離およそ300m。既にこちらの存在に気がついているようで、身動きもしないでこちらを見つめている。
慣れないカンジキで雪に足を取られるけれど距離を詰めながらシャッターを切る。既に首だけをこちらに向けて逃げる態勢に入っている。100mほど接近したところで、漸く上に向かって移動し始めた。 さすがのヒゲ親爺も大雪は苦手なようで、大きな尻を揺らせながらモタモタと斜面を登っていく。けっこうユーモラスな姿だ。
安全圏に逃れたと思ったのか、ヒゲ親爺は再びこちらを監視するように凝視している。しばらく睨みあったりシャッターを切ったりして対峙していたが、こちらが根負けしてしまった。帰途に彼の姿は無かった。