先週末はご近所の多摩川で鮎狙い。高級マンションの下を流れるお世辞にも清流と言え
ない流れの中からやっと2尾を抜き上げて不完全燃焼ながら納竿。
都市生活者の日常的な釣りなんて所詮こんなものなのでしょうか?
日常的な釣りから、非日常的な釣りへ。
たまにはキャンプをしながら遠征釣りをしたい!
とかなんとか、でも所詮日本国内での釣りに満足している私。海外に出掛けてまで釣りを
するほど心に傷を持ってはいない、ってか?
ネパール釣り紀行
人生を激変させた「神の魚・サハール」
小林龍彦 つり人社 1400円 2001.7.1
バンコックの旅行者相手の古本屋でなにげなく手にしたネパールのガイドブックに載っ
ていた一尾の魚の記述が著者のなかに眠っていた何かを揺さぶり起こしてしまった。
サハール:ヒマラヤ水系に棲むコイ科の魚。大きいものでは体重50〜90キロに
もなる。食用魚としても重要だが、ゲームフィッシュとしても面白い。
14年間のアメリカ暮らしに訣別して帰国した著者を待っていたのは酷い挫折感だった。
来る日も来る日もまとわりついて離れない諦感と失望から逃れるために釣り竿を持ってア
ジアに旅に出た。そこで出会ったのが巨大淡水魚サハールだった。
ネパールのとある家庭に住み込み現地の人々との友情を育みながらついにサハールをル
アーで釣り上げるまでの物語。人生に座礁した著者の復活の物語でもある。
日本の釣りに飽きたらずに海外に雄飛する!という単純な話でないのが良い。