先週末は今世紀いや今年最後の山登りにと三ツ峠山に行ってきました。
登山口から一時間も歩けば富士山や南北アルプス、八ヶ岳から奥秩父、
多摩の山々まで展望できる山頂に到達。
爽やかな青空の下ここ数年の間に歩き回った山々を懐かしく眺めてきました。
師走の声を聞くと世の中釣りどころじゃなかろう、
ましてや釣り本の新刊なんぞはあるまいと、
ほとんど期待もせずにいつものように立ち寄った書店の釣り本コー
ナーで新刊本を2冊発見、奥付を見ると発行日は2001年1月1日。
ラッキー!!
そのうちの一冊。
「イーハトーブ釣り倶楽部」 村田 久
小学館1400円 2001.1.1
帯封にある井上ひさし氏の本書に寄せる「絶賛」の言葉。
「遊びで釣りをする人間はきらいだ。
遊びで殺生をする人間は、人間の屑である。
ふだんはそう思っているのに、村田さんの文章を読むたびに釣りが好き
になるからふしぎだ。それは村田さんの文章、とくにその自然描写の精緻さ
に堪能し、巧みに織り上げられた釣人と地元民との人間模様に感心してしま
うからにちがいない。」
人里離れた山あいに分け入り渓の奥を遡行しながらも、様々な人々との出会いや
触れ合いに満ちあふれた渓流釣り。釣友はもちろん地元の釣り人や通りすがりの村
人や子ども達。釣りそのものよりそれら個性的な人々との交歓が著者の釣りをより
豊かなものにしているようだ。釣り人の理想郷「イーハトーブ」がそこにある。
これに比べて、私の釣りはなんだったのかな?と考えてしまう。前日深夜に釣り場に到着、
夜明けと共に渓流に降り立ち竿をだす。たまたま出会うのは入漁料を徴収しにくる監視員だけ。
慌ただしい急ぎ働きの釣りだったような気がしてくる。
もう一冊は、PC-VAN(現BIGLOBE)のフィッシングネットワーク草創期の仲間が執筆した本。
次の機会にご紹介しましょう。
「仁淀川漁師秘伝・弥太さん自慢ばなし」
語り:宮崎弥太郎 聞き書き:かくまつとむ
小学館1300円 2001.1.1