安曇野風来亭 道楽日誌 操業日誌 戦国山城散歩 キノコ図鑑 小平漁協書籍部 自己紹介

小平漁協のフォト日誌

わしらは気ままな探検隊

<伊豆半島仲木> 

 台風13号が房総沖をかすめて去った18日夜、 かねての予定通り伊豆半島の仲木にむけて出発。途中の待ち合わせ場所の早川駅に8人全員が集合したのは0時半頃。 その内釣り師は4名、残りはわれわれの獲物を狙うグルメ族だ。椎名誠風に゛わしらは気ままな探険隊゛と呼んでいる。 伊豆半島仲木
 仲木着は4時頃。いつもの民宿゛定四゛に足音を忍ばせて入り、 6時の出船まで仮眠する。グルメ派はそのままグッスリ熟睡。
  台風の余波は治まり、小雨混じりの風はあるが絶好の釣り日和。 船頭さんのはなしではツムブリ(シマブリともいう)が来ているとのこと。 白根に渡り、カゴ釣りで試みる。シマノのハイパワ−ル−プアドバンス4号にアンバサダ−7000C、 道糸8号、ハリス4号にカゴ仕掛け。カゴ釣りは遠投力が勝負のようだが、全員で協力して近くにポイントを作れば苦労はしなくて済む。 しかしついつい競争心が出て、力が入ってしまうのはだれしもの事だろう。 これがヒラマサ釣りだとさらにエスカレ−トして、遠投コンテストの様相を呈することになる。
 この日は釣友が60センチ程のツムブリを2回(!)釣り落とした他は、 サバ(らしきもの)を4本、そしてお土産がわりのウマズラが80匹ほど。
 ウマズラは白土三平推薦?の伝統的漁具(名前は忘れました)で引っ掛け釣り、 20センチクラスがいくらでも捕れる。東京のス−パ−ではカワハギとして売られている。 鍋には最高だ。もうすこし大きければ肝あえにできるのだが。カワハギをフグ刺しだといって出している料理屋もあるとか。 そんなぐらいだからウマズラだからといって馬鹿にはできない。
 その晩は定四で大宴会。 定四のオヤジもまじえて、探険?レポ−トに花が咲く。グルメ派は下賀茂で温泉に入って来たとのこと。 イセエビやカニ、サザエをはじめ、様々な刺身や焼き魚、煮魚が食卓を賑わしている。 とりわけカメノテの味噌汁は絶品。もちろん、我々が釣ってきたサバも。
  ところが、それはサバではなくてムロアジだと教えられて、釣り人一同顔を見合わせ、 恥しさかはたまた酒か、顔が真っ赤。東京湾の第3海堡でのクロダイ釣りしか知らない釣師ばかりだから訳もない。 ツムブリ狙いの外道で釣れたのだが、サバとばかり思い込んでいたので見向きもしなかったのだ。 どうりで他のグル−プの仕掛けがやや小振りだったのだ。
 その日は、さんざん酒の肴にされておおいに飲む。

 翌20日、イセエビ漁から帰ってきたオヤジに頼んで船を出してもらう。ムロアジ狙いの雪辱戦だ。昨日渡った白根の沖合を流す。 白根には日曜日とあってか、底物師と上物狙いが入り乱れて、所狭しと竿を並べている。 アミコマセにサビキ仕掛け、20センチクラスのムロアジが一時は入れ喰いで釣れた。 シマアジやイサキも狙ってみたがこちらは全くダメ、ウマズラだけはどこでやってもウヨウヨと湧いて来る。 結局、4人で60枚ほどの釣果。

 久しぶりの食欲の釣りもけっこう楽しいもんだ。再認識!

1987/9/22 伊豆半島 仲木


NEXT