安曇野風来亭 道楽日誌 操業日誌 戦国山城散歩 キノコ図鑑 小平漁協書籍部 自己紹介

小平漁協のフォト日誌

電脳釣師初対面<房総半島 白間津>

1988.12.16〜17 千葉県勝浦          

  パソコン通信のPC−VANのFN(フィッシングネットワーク)で知合った仲間と房総に釣行しました。 ひとりは板橋、もうひとりは成田に住んでいて、お互いに会うのは今回が初めて。 パソコン通信の仲間がラインを離れて会合する所謂OLM(オフラインミーティング)、 おそらく釣り場で開催した記念すべき第1回目の会合です。
  もう陽が落ちてしまった白間津の磯端の駐車場についたのは午後6時頃。他に車はいない。 風が強く、波浪の音が響いている。近くの灯台の光が心細そうに瞬いている。 アンテナに目印のケミホタルを取り付ける。時間の約束はしていないので彼等はいつ到着するかわからない。 それまで仮眠するつもりで缶ビ−ルをあける。きれいな星空だが風が強く、時々車体を揺すっていく。 何本目かのビールを飲み干してトイレに車を出た時、磯端の凸凹道を車がやってきた。それも2台。 時計を見ると午前0時、こんな時間に磯にやって来る人間はいない、彼等だ。ハンドル・ネ−ムを呼び確かめ会う。 板橋の板魚さん、成田のカクマさんだ。
 その後は車中で大宴会。 ボ−ドでの話題や仲間のことやらパソコンやら話題はつきない。
 翌朝6時、しまった寝すぎた、頭が痛い、二日酔いだ。 板橋の彼はもう起きていて準備完了のようだ。寒くてよく眠れなかったらしい。成田の彼はエンジンをかけたままよく眠っている。 そう言えば、ここ二三日、仕事で二時間程しか眠っていないとか言っていた。それでも磯端の狭い駐車場にはいつのまにか車が満パイ。 窓を叩いて起こす。そこは釣り人、動きは速い。
 白間津の長島の磯に入る。 私と板橋の彼はカゴ釣りで、成田の彼はフカセでそれぞれシマアジとメジナを狙う。 しかし、しかしピクともアタリがない。エサ盗りの姿さえない。カゴをフカセに替えてもダメ。 コマセが虚しく澄んだ海中を漂っている。
 10時頃、大鍋に用意してきた野菜やキノコ、鶏肉、タラなどをぶっこんで得意の鍋料理。 一応魚なんぞを用意しておいて良かった!などと密かに安堵。 ほんとうならこの中に獲れたての獲物が入ったのになどと話ながらふうふう食べる。 成田の彼が浜で見つけてきた浜ダイコンもスライスにしたり、鍋に入れたりで大変重宝した。 あの辛さが何とも魅力的だ。
 食後は「漁協」改め「農協」となって、浜ダイコンを取り漁る。みやげは確保した!?
 ダイコン採りもキリがないので、磯に戻ってはみたが、やっぱりアタリはない。 板橋の彼はとうとう磯の上で寝てしまった。私の得意技をとられてしまった。 磯の昼寝の寝起きがチャンスというのが私のジンクスなのだ。
 昼過ぎ、シビレを切らして勝浦に移動することになった。鵜原の黒鼻だ。 昨年、一昨年と好釣果を納めた思い出の磯だ。 10分程のキツイ山越えがあるが黒鼻なら何か釣れるはずだ。 しかし、暗くなるまで頑張ったが全くダメ。 やはり潮回りが悪かったか、水温の低下が禍したか、ここでもアタリなし。 アジが廻っているとかでサビキも やってみたが、影カタチもない。
 FN史上初のフィッシングOLMはこうしてボ−ズに終わったが、 これに懲りず、いつの日か再度チャレンジすることを誓って、それぞれの帰途についた。 走行距離396キロ。登山?もあったりでさすがに疲れた。 しかしまあ、例によって「浜ダイコン」というミヤゲは確保したし、 何よりも新しい友に出会えたというのが、最高の1日でした。
  その後も彼等とは釣りにキノコにとアウトドアでの永い付き合いをさせてもらっています。

NEXT