昨日はとうとう見つけることができなかった霞城址の登山口を再び捜し求めて松代の大室へ。
たまたま通りがかった郵便屋さんに尋ねるが知らないと言う、次に通りかかった人も聞いたことがないと言う。
そうこうするうちに地元のお年寄りが出てきたので尋ねると、「子供の頃はよく登ってカブトムシなどを獲ったものだが、
山が荒れてしまってその頃の道はもうない。他の道もあると思うが良くわからない」とか。
それでも集落の中を巡るうちに漸く登山口に到達できた。
山を背後に首無しの石仏と墓石が立ち、その右手に小さな寺がある。
寺の前の空地に車を置いて石仏に手を合わせてから急斜面につけられた細い道を登りはじめる。
落葉に埋もれて見失いそうな細いジグザグ道をしばらく登ると石の祠と朽ち果てた木像が安置された岩棚が現れる。
木像の頭上には半分壊れたスズメバチの巣があって、なんとも不気味な雰囲気を漂わせている。
落ち葉と浮石に足を滑らせながら10分も登ると尾根に到達。降下点に目印をしてから痩せた尾根筋をさらに登りつめると、
忽然と石垣が現れた。薄い岩を重ねてあり防御用の石垣というよりは、山頂部に階段状の郭を構築する土留めのようだ。
本郭には何の標識も案内看板も無く、草木が生えるに任せてあった。
石積みによって何段かの郭を画した大規模な山城の姿を良く残している。観光資源としてもっと活かせば良いのにとフト思った。
もっとも大峰城跡に全くナンセンスな天守閣を築く土地柄?だ、そっとしといたほうが無難かもしれない。
本郭からは昨日登った金井山城方面と千曲川が木々の間から見渡せた。
帰途、降下点付近にあった立枯れたクヌギの幹にヒラタケが群生しているのを発見した。
付近の倒木にも生えていて思わぬ収穫にホクホクの城址歩きとなった。