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小平漁協のフォト日誌

富士の塔山

998m

 かねてからその山名が気になっていた富士の塔山。 一度は国見から林道の奥までつめたが雪の深さに断念、二度目の今回は湯山の林道から入ることにした。
先月よりは雪が少ないものの林道の途中で車を捨てておよそ一時間の林道歩き。 このコースもたっぷりと野生の気配に溢れている。ついさきほど林道を横切っていったような獣の新しい足跡。雪に残る蹄の跡。熊注意の貼紙も。
熊はともかくカモシカぐらいは見てみたいものと山肌の林の中に眼をやりながら歩く。と、小動物の影が走る。リスだ!
切り株の上でリス独特のポーズを取っている。ちょっと遠い。カメラを構えてズームアップ。手振れが心配だ。 ソロリソロリと近づきながらシャッターを切る。5枚目のシャッターを切ったときに切り株から飛び降りて林の中に消えていった。
富士の塔山はリスが消えた方角にあっけなく姿を現した。山頂直下までずっと林道歩きだったことになる。 雪が消えれば直下まで楽々と車で乗り入れできてしまう。今のシーズンならではの山歩きということで納得しよう。
山頂からは飯縄山・戸隠連山方面と根子岳方面の展望が開けている。春霞で霞んでいるのが残念。条件さえ許せば富士山も望めるというのだが・・・・
標高998m。近郷近在の住民が費用を出し合って高さ2mのコンクリート製のモニュメントを建てて標高1000mとしているところが微笑ましい。
路傍に顔を出しているフキノトウを摘みながら戻る。富士ノ搭ならぬ蕗の搭山と記憶しておこう(^-^)
帰途、里山の道をあてづっぽうに車を走らせていたら土手の上に黄色い花を発見した。 カメラに収めようと車を降りてみたところ、棚田の畦道の土手の斜面一面に福寿草が群生している。 初めて見る大群生地だ。キクザキイチゲが群生する土手もある。夢中になってシャッターを切る。
上の棚田で声がするので上がって見ると棚田の持ち主だとい老婦人が二人。「見事に咲いてますね」と声を掛けると 持っていた鎌で三株ほど掘り起こしてくれて「持っていきな」と言う。「ここは何処ですか」と問うと「小鍋」だとか。
富士の塔山の山頂直下にあった四阿屋が明治初期に建てられた小鍋尋常小学校の玄関だったことを思い出した。この叔母さん達もあの小学校の卒業生かなと、ふと思った。

2006.4.1

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