新蕎麦を味わいたいものと戸隠まで車を走らせる道筋で、いつもと異なる賑わいの場所があった。
テントに「きのこ鑑定」の看板が出ていて、食用キノコから毒キノコまで取れたてきのこが並べられ、
地元のボランティアがきのこの鑑定もしてくれる。
信州ならではの嬉しいサービスだ。
「どの辺りで採れるの?」と尋ねたら「その辺、どこでも・・・・」と曖昧に手を回す。
一杯300円也のキノコ汁をご馳走になった後、「その辺」の山に入る。
で、何故か安直に見つけてしまうところが信州の嬉しいところ。
ハナイグチをビニール袋一袋分収穫してまずはご満悦。
ついでに何度か見たことのある名称不明のキノコを持ち帰って鑑定してもらう。
件のボランティアのおじさん、パラパラときのこ図鑑をめくり「カバイロオオホウライタケ」とのご託宣。
豊かな信州の山、だが、その何気なく入った山道にどす黒い動物の糞が数箇所にこんもりとあったりして、
きのこ狩りには熊よけの笛を必ず持参せよとのきのこ眼の師匠の教えを思い起こした。
「きのこ眼になって探せ!」が口癖のきのこ眼の師匠の一族とともに群馬の山にきのこを求めて入ったのも今は昔。
師匠の具合が悪くなってからは集まることもなくなったが、寂しい限りだ。