前夜の打ち合わせが長引いたために早朝スタートの釣行は断念。だが、カーテンの隙間から差し込む陽光に我慢できずに飛び起きた。とは言え既に8時。釣友たちを追いかけるか、それとも山か?合流できる見込みは薄い。しばし迷った末にかみさん同伴のきのこを愛でる山行に決定。
登山口の大弛峠に着いたのは既に正午過ぎ。既に峠の駐車場と周辺の路肩は金峰山への登山者の車で満杯。国師ヶ岳に登るのは2回目。前回はまだ本格的に山歩きにのめり込んでいなかった6年前のことだから、僅か一時間足らずの登りに顎を出し心臓をバクバクさせたのを記憶している。今回はどの程度山歩きに慣れたのか検証するには絶好の機会。
金峰山方面から湧き上がる雲を気にしながらシラビソやコメツガ、シャクナゲの原生林の中を登る。木々の陰に、苔の中に、懐かしいキノコが顔を見せてくれる。フウセンタケ、オオウスムラサキフウセンタケ、ヤマイグチ、ヤマドリタケモドキ等々、今年も出会えた。その都度停滞してカメラを構える。
前国師ヶ岳を経て一時間足らずで奥秩父の最高峰・北奥仙丈ヶ岳。富士山は雲の中。にわかに吹き付ける強風に岩陰に隠れて遅い昼食を摂る。北奥仙丈ヶ岳から国師ヶ岳は15分足らず。
国師ヶ岳の思いの外立派な真新しい山頂標識に驚く。それと比べて北奥仙丈ヶ岳の標識は一本の標柱だけ。この扱いの差は何だ?仮にも奥秩父の最高峰ではないか。大弛峠までの林道の舗装工事と言い、登山道の整備工事と言い、国師ヶ岳を目玉として観光地化しようという目論見かもしれない。・・・・とは言え、自分たちもその恩恵を蒙ってはいるのだが(^−^;
澄み渡った空に秀麗富士がようやく姿を見せたのは山を下りてから。いつものパターンながら恨めしい。久々の夕焼けも堪能し、甲州ぶどうを摘みながら帰途に着いた。