天候はイマイチなれど今週あたりがマツムシソウを見られる最後のチャンス。どのみち山の天気は当てにならない!な〜んていつもの妙な理屈をつけて中央高速を急ぐ。途中で雨がパラついてきたので「国師ヶ岳に予定変更してキノコの様子でも見る?」という私の提案にも「マツムシソウ!」とかみさんは頑として譲らない。
車山の肩に着いたのは既に午後1時。霧ヶ峰の名前そのままに霧が立ち込めて視界はきかない。車山の肩から念願のマツムシソウやら初めて見る高山植物の数々を愛でながら約1時間で山頂。山頂の霧の中に浮かぶのは気象レーダーのドーム。その裏手のスキーリフトで観光客の群れが次々と登ってくる。
もちろん山頂からは何も見えず、富士山や八ヶ岳、北アルプスの方向を示す標識が想像力をかき立てるだけだった。
観光客のいない静かな高原の道を戻る。花の名前をあれやこれやと二人で思い出しだし話をしていると若い自然観察指導員の方が近づいてきて色々と親切に教えてくれる。花の観察の仕方や系統的に覚えていくこと、そして眺めるだけでなく香りを嗅いでみること、等々。カワラナデシコの香りの強さに驚いた。「花はもう秋です」指導員の言葉に、短い夏の終わりを悟った。
聞いたのにすぐに忘れて再び尋ねてなんとか覚えてきた花の名前を、夫婦で確認しあいながら帰途についた。
今回はコウリンカ、サラシナショウマ、ハクサンフウロ、カワラナデシコ、ヤマトリカブトなどもあったのに、 ピンぼけ写真が恨めしい。