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小平漁協のフォト日誌

皇海山(すかいさん)2143.6m


皇海山

 赤城山から下山後、皇海山の山懐にある登山口を目指す。国道129号線を吹割りの滝の手前で右折して栗原川林道を約20キロ、空模様を気にしながら奥へ奥へと進む。一車線の断崖絶壁の未舗装道路、随所に「落石路肩危険・運行者は自己責任で通行をお願いします」との標識が立てられている。雨が降るとさらに危険度が増す。路傍の落石が不気味だ。ドン詰まりの皇海橋の袂には清潔なトイレもあってここが登山口となっている。皇海橋の下には魅惑的な渓流が流れていて釣り人の姿もある。本日はここでキャンプ。

 翌朝、朝食の支度をしていると若い釣り人が「釣りですか?」と話しかけてくた。どうやら先客の私がどの沢に入るかを心配しているようだ。車にはフィッシングネットワークのステッカーも貼ってあることだし、釣り人と勘違いしたのだろう、登山だと言うと安心したようだった。話では天然岩魚が目当てとかで、下の沢ではけっこう良い思いをしたようだ。

 登山口から中間地点までは小鳥がさえずる沢沿いの道を進む。美しい渓相に暫し見取れることも多く、竿を持参しなかったことを密かに後悔する。中間地点からは沢の渡渉を繰り返し、時には沢の中を歩く。元気なおばさん達がおしゃべりしながら追いついてきて追い越して行く。

鋸山十一峰  高度が上がるとともに積雪が多くなり雪渓の様相を呈する場所もあったりする。昨日の赤城山が漸く身体に堪え始めた頃稜線のコルに踊り出た。眼前には鋸山(1998m)をはじめとする鋸山十一峰が展開して一時の休息を楽しませてくれる。

 稜線のコルからはコメツガやシラビソの原生林の中の雪道を先客の踏み跡を注意深くたどっていく。少しでも外れると足の根元まで踏み抜いてしまう。急坂の凍結箇所では暫し渋滞。さきほど追い越して行ったおばさん達も持て余し気味。

皇海山  狭い山頂には既に10人位の先客がいて休息を取っていて賑やかなおしゃべりの輪が広がっている。かみさんが先ほどのおばさん達に問わず語りに「昨日は赤城山、昨年はどこそこに登った」と言ったら、岡山から夜行で来たというそのおばさん達、一昨日は赤城山、昨日は上州武尊岳に登り、明日は日光白根山に登る予定だとかいう「百名山フリーク」の五人組。あと三座で、あるいは四座で百名山登頂達成などという同世代の人もいて二度びっくり。

山頂からは上州武尊岳と昨年登った日光白根山が木々の合間から見え隠れしている他は、雲が多くていまいち展望が得られないのが残念。それでもお約束のコーヒータイム、バーナーを取り出してコーヒーを沸かす頃には他の登山者たちは下山を開始して、再び静かな山頂に戻りました。

 「百名山を登り切ったら次は何をやるんだろうね」とはかみさんの弁。

皇海橋〜60分〜中間点〜60分〜稜線のコル〜60分〜皇海山

〜50分〜稜線のコル〜60分〜中間点〜50分〜皇海橋

5月5日(土)

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