久々の釣り日和、多摩川か秋川か、それとも相模川にするか、それぞれの流れを思い浮かべて、結局は年券を購入してある荒川へ。
囮鮎に鼻カンを通し逆さバリを打ち流れに放す。なかなか流心に泳ぎ出ていかない囮鮎をなだめすかしながらポイントへと導く。目印が流れを遡り、やがて囮鮎の怯えが竿先に伝わり、ガツンッという手応えとともに下流に走る鮎。竿を矯めて岸辺に寄せ、竿の弾力を利用して抜き上げて、玉網にダイレクトキャッチ!
イメージ通りなら、こんなプロセスで事態は進むのだが、なかなか事は単純ではない。囮鮎は流れの中ですっかり仲間になじんでしまい、遊泳を楽しんでいるかのようだ。あれこれと囮鮎を酷使しヘタリ果てさせて永い怠惰な時間が流れる。悔恨やら妄想やら様々な想念が頭の中で空転する。
そしてそんな自分に疲れ果てた頃、何の前触れもなく囮が下流に流され、鮎が掛かったことを知る。今年初めての鮎!
1尾釣れればあとは何尾釣っても同じ事。雷鳴が近づき始め、鮎飯分もなんとか確保したので納竿。