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小平漁協のフォト日誌

吾妻町・温川(ぬるかわ)

温川 岩櫃山
イワナ

 関越高速道を渋川ICで降りて吾妻川沿いに西に向って1時間ほども走ると魁偉な容貌をした山塊が現われる。かって真田の城塞があったという岩櫃山だ。城というより山賊が屯した砦といったほうが相応しい異様な岩山だ。此の山の辺りまで来るとようやく釣りに来た!という実感が湧いてくる。学生時代からの友人と何度も訪れた道筋だ。岩櫃山から吾妻川の支流の温川に向かう。今日の目的地はその釣友から初めて渓流釣りの手ほどきを受けた温川(ぬるかわ)の源流部。
 久々のキャンプ&フィッシング。釣友が夕食用の魚を調達しに沢に入っている間にいつもの場所にテントサイトを設営、焚き火の準備をする。ほどなく食べごろサイズのイワナを魚籠に納めた釣友が戻って野外宴会。今年も健康であることを喜び釣行できたことを祝し、焚き火にあたりながら美酒に酔いしれる。月が煌々と冴え渡り気が付くとコップの水が凍っていて、気温が氷点下になったことを知る。
イワナ  翌朝は例によって酒惚けの身体を励ましながら遡行開始。前日のうちに4尾のイワナをモノにしている釣友から先行を譲ってもらい釣り上る。しかし、ここぞ!というポイントから魚は飛び出してこず、チビイワナが時折宙を舞うだけ。溪の周囲の木々はやっと冬蕾が破れ芽吹いたばかり、下草は枯れたままの冬の景色だ。遡行すること約2時間、堰堤下のプールから23cmのイワナを引っぱり出してやっと納得。黄色の体色をした美しいイワナだ。釣友の魚籠にも3尾。林道工事の土砂が入ったのか急に濁りが入り始めたので納竿。
 暫しの午睡の後、榛名湖経由で帰途に着く。榛名の山腹道路からは五月晴れの青空に、武尊山をはじめ、谷川岳に連なる上越国境の山々、そして草津白根山が残雪も鮮やかなスカイラインを見せてくれた。

1999.4.30

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