探索4度目にしてようやくたどりついた鷹の巣城址、別名茶臼山城。もちろん地図には記載されていない。
「信玄は山名、鷹の巣の間に新城(根小屋城のこと)を築き」と「寺尾公民館上の御嶽山から登りつめた所」という
根小屋城跡の説明看板にあった記述を頼りの甚だ心もとない探索ではあった。
「寺尾公民館」はすぐに発見できたので、周辺を何回か探索したが「御嶽山」らしき山が見つからない。
そこで寺尾公民館からのアプローチは諦めて、山名城跡と
根小屋城跡を結ぶラインの延長線上にある山を探すことにした。
そしてやっと茶臼山を発見した。根小屋駅の裏側の高台にある城山町の住宅案内看板の地図にそれはあった。
整然としたハナミズキの街路樹が美しい閑静な住宅街の奥にある小高い山がそれだった。
手入れの域届いた斜面に取りつけられた階段を登り切ると笹藪に囲まれた山頂。
いったん藪の中を突っ切って下ると、朽ちかけた道標があった。
「茶臼山城址」の指す方向は笹藪が覆い茂っていたが、藪を回り込むんで鳥居を潜り抜けると二つの粗末な社があった。
どうやらそこが山頂らしい。本郭というにはあまりにも小規模なので物見櫓か狼煙台の跡だろうかとも思える。
遺構の大部分は住宅地として削平されてしまったのかもしれない。
遠出ができない休日のささやかな楽しみの寺尾五城探訪は、これで4城を巡ったことになる。
鷹の巣城址では繁茂する草木に覆われて遺構らしきものは確認できなかった。
残る寺尾上城(乗附城)探索は藪が枯れる冬まで待たねばならない。