この城を攻めるのは3回目。前2回は橋倉の方から車で本格まで駆け上がる安直な城攻めだったので、
いつかは金華橋側の大手口から正しく?攻め上りたいと思っていた。しかし長大かつ単調な尾根歩きを想像して果たせずしていた。
だが、林小城を攻め口を変えて登ってみたことで、俄然目の前にある大城に挑戦する意欲が湧いてきた。
小笠原氏の館があったと考えられている大嵩崎集落を挟んで二城一郭を形作っている大城と小城。
連携して館を守護したことは想像に難くないが、武田勢の侵攻の前にもろくも自落している。
その時林大城の守将は誰だったのか記録はないが、長時の弟の貞種(洞雪斎)だったのではないかと夢想している。
小城が細部にわたって手が加えられた実戦向きの城だとすれば、大城は信濃守護の権威を誇示する威信の城。
規模の割に大雑把な作りで、これでもかこれでもか!ってな具合に段郭が続くが、
いったん尾根上の郭に取り付かれたら下段から順番に追い上げられてしまいそう。
目論見通り下から順番に攻めてきてくれればよいが、あらぬ方向から攻め立てられたら、
戦況の把握も困難でパニックになりそうだ。よほどの兵力がなければ守り切れそうもない。
自落したのも頷ける。