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天 蚕 の 羽化

天蚕のことを安曇野では親しみを込めて「やまこ」と呼びます。 天蚕は日本原産の野蚕で、ヤママユガ科に属する大型の絹糸昆虫です。 自然の山野でクヌギ、ナラ、カシワ、カシなどの葉を餌として生息し、「やまこ(名蚕)」「やままゆ(山繭)」とも呼ばれています。
幼虫は緑の体色で、卵→幼虫→蛹(繭)→成虫と完全変態をします。羽化の様子を観察しました。


羽化 羽化 アルカリ性の液を出して繭を溶かし始めます。
先端部が湿り気を帯びて突起状に小さく膨らんできます。

出口を頭で押し広げるようにして出てきます。






羽化 羽化 繭に手足を掛けて踏ん張り胴体部分を引き出します。
繭から出た成虫は翅を広げられる場所を求めて移動します。

この時ばかりはいつもの緩慢な動きではなく驚くような素早さです。 すがりつくものを探して慌てふためいているといった雰囲気です。



羽化 羽化 場所を確保したら胴体から翅に体液を送り、徐々に翅を伸ばします。

羽ばたくたびに翅が次第に大きく広がっていきます。






成虫 成虫 成虫は口が完全に退化しており、蛹になって以降は一切の食餌を摂らずに幼虫時に蓄えた栄養だけで10日前後生きることが出来ます。

4枚の翅には、それぞれ1つずつ大きな目玉状の模様と淡黒色の横縞があります。





2015年8月13日

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