高谷池ヒュッテ
笹ヶ峰の登山口を経由して昨日のうちに高谷池に到着。
前日まで雨のち曇りの天気予報に気を揉みながら登ってきたが、
ヒュッテの夕食時間にはすっきり晴れ渡って火打山は穏やかな稜線を見せてくれた。
布団1枚に一人というのは嬉しい。完全予約制ならではの高谷池ヒュッテの最高級のおもてなしだ。
隣り合わせた御夫婦ははるばる山口からキャンピングカーで遠征してきたとか。
今日は火打山、明日は妙高山、そして草津白根山、さらに四阿山と、百名山を巡るのだそうだ。
典型的な団塊世代のカップルだ。
ハクサンコザクラに会う
妙高山に向かう御夫婦と分かれてハクサンコザクラの待つ天狗平への道を行く。
一昨年も火打山を目指したが天狗平までで断念、
黒沢ヒュッテで名物?のクレープを食べて下山したことがあった。
今回は謂わばそのリベンジ。
心なしか可憐なハクサンコザクラは前回よりも歓迎ムードを漂わせ、
コイワカガミやツガザクラなどと競い合うように咲き誇っていた。
ハクサンコザクラの群生地 天狗の庭までの丘がハクサンコザクラの群生地。他にイワイチョウやコイワカガミ、 ツガザクラ、キジムシロ、ヨツバシオガマなどが残雪から浸み出す水辺に咲き乱れている。
ハクサンコザクラ
ハクサンコザクラを思うような姿で撮るのは難しい。カメラの方に揃って顔を向けてはくれない。
一輪や二輪なら可愛い顔を向けてくれても、三輪以上となるともういけない、
我関せずと必ずソッポを向いているのがいる。それはそれで愛しいような気がするからから不思議だ。
ワタスゲゆれる天狗の庭
一昨年はハクサンコザクラの群生に驚いた記憶があるが、
眼前に広がっているのは風に吹かれてゆれるワタスゲの群生。
山襞に残雪を抱いた火打山が湿原の向こうにゆったりと鎮座している。
振り向けば妙高山
湿原を回りこんで火打山の山裾に取りつく。なだらかな登り道を快適に高度を稼ぐ。
背後の妙高山が外輪山の中から次第に姿を現す。
視線を右にやると八ヶ岳のシルエットが、そしてさらに眼を凝らすとあるべき場所にうっすらと富士山の姿を発見。
ライチョウ平の万年雪
時々は雷鳥の姿が見られるというライチョウ平。今日のように晴れ渡り、
登山客も多い日には願うべくもない。
残雪が眩しい。
ゆったりとした火打山の山容
さすが百名山、多勢の登山客の列が山頂を目指している。
ヒュッテで顔を合わせた京都から来たという元気な親子連れに追い越される。
北アルプスを望む
マルバタケブキやミヤマキンポウゲ、アキノキリンソウなど
黄色の花々が咲き乱れるお花畑の斜面の向こうに北アルプスが見える。
山頂部分が雲に覆われて全容が見えないが、雪渓の様子から白馬岳付近と知る。
火打山頂から焼山と雨飾山
山頂で漸く親子連れに追いつく。今日はこれから大蔵乗越経由で燕温泉に降りて
別行動の妻子と合流するのだとか。登頂記念のシャッターを押し合う。
ベテランと思しきグループが指さしながら山座同定を行っている。
焼山の左隣に頭を出しているのがかって登った雨飾山と知る。
日本海は望めなかったものの360度の大展望を堪能した。