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高崎・寺尾中城跡

寺尾中城本郭虎口 寺尾中城二郭

寺尾中城三郭虎口 寺尾中城四郭腰郭

ネットオークションなるものを初めてやってみた。 800円也で落札したのは、「群馬ファミリーパーク建設に伴う埋蔵文化財発掘調査報告書・寺尾中城遺跡」だ。 落札とは名ばかりで、競争相手も無く、新潟の古書店がつけた最低価格そのままで入手することができた。 もっとも、今更10年前の報告書などに関心を持つのはよほどの酔狂モノに違いない。
寺尾中城は自宅から20分ほどの丘陵にあって、 観音山ファミリーパークから入るとこれといった防御施設に邪魔されることなく難なく本郭にまで到達してしまうので、 かねてから建設前はどのような状態だったか疑問があったからだ。 もしかしたら谷間を埋め立てて造成した広場に下に城址の一部が埋もれているのではないかとの疑いさえ抱いている。
平成9年12月から平成10年3月までに実施された発掘調査は、航空測量はもちろん機械・人力発掘、 放射性炭素年代測定まで行った本格的なものだけに、報告書はやたらと難解。 図面や写真が豊富な割りに発掘現場を地図上に特定するのに手間取ったが、 城址の西端部がファミリーパークの一部にかかる為の発掘調査のようだ。 結論的には堀切と簡易な建築物の柱跡が発見されただけで、自然の地形を利用してあまり手を加えていない 南北朝時代の城址ということのようだ。
ファミリーパークの主要部分が建築以前はどのような状態であったかは依然として不明だが、 発掘現場がその後どうなったかは改めて検分することにしよう。 手頃なウオーキングコースとして整備されていることでもあるので、 運動不足解消も兼ねて機会ある度に訪れて調査し、鳥瞰図でも描いてみようと考えている。

2010年4月18日

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