風来亭 フォト日誌

   春風に   うめも桜も   散りはてて
　           名のみぞ残る    箕輪の山里

武田信玄に攻め立てられて自決した箕輪城主・長野業盛の辞世だ。 華やかに咲き乱れる桜を眺めていたらふと心に浮かんでしまった。
信玄から箕輪城代に任じられた内藤昌豊も長篠の戦いで壮烈な戦死を遂げている。
高崎城址を歩きながら高崎の礎となった箕輪城の興亡を思った。
城址には桜が良く似合う。

箕輪城に封ぜられた井伊直政が家康の命で、 慶長3年（１５９８）に中山道と三国街道の分岐点にあたる高崎に城を構えたのが高崎藩のおこりです。 直政は箕輪から町屋や寺院を移転させて城下町の基礎を築きました。 今は三の丸を囲む土居と堀が残りのみですが、 本丸、二の丸、三の丸を囲郭式に構え、二の丸を本城とし、 三の丸に武家屋敷をおきました。 また、遠構えと呼ぶ城下町を囲む堀と土塁も築かれていました。 明治4年（１８７１）の廃藩までの273年間の 高崎の近世の歴史は高崎藩政を中心に展開されたといっても過言ではないでしょう。
都市化が進み、昔日のおもかげを残す箇所は少なくなってしまいましたが、 「乾櫓」や「東門」は復元整備されており、 また明治初年の三層櫓の写真や「高崎城大意」等の資料が残されているため、 当時の姿を知ることができます。

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