海釣りから山釣り、そして鮎釣りへと、心の赴くままに竿を持ち替えてきましたが、
昨年はほとんど真面目な釣りもせず、ひたすら山歩きにはまった一年でした。
本年中には雲取山をはじめとする奥多摩の山々を登り尽くして、
さらに山行範囲を広げたいものと目論んでおります。
ホームページの方は引き続き「小平漁協の釣り宿」ということで、
看板に詐りあり!とのお叱りを受けそうですが、
この釣り本紹介のメールマガジンの発行で辛うじて面目を保っている?ということでお許しください。
団塊の世代の私にとっては益々厳しさを増す環境のなかで、いつまでこんなことを続けられるのか判りませんが、
今年も私の道楽におつきあいの程、よろしくお願い申し上げます。
皆様のご健勝をお祈り致します。
明るく開けた尾根筋を歩くのも爽快で良いが、
渓流沿いの山道を流れの中をのぞき込みながら歩くのは山登りの大きな楽しみでもある。
いつのまにかポイントを眼で探していたりして、竿を持って来なかったことをちょっぴり後悔することもある。
初めての山への登山は山頂に立つことはもちろんだが、美しい渓流に出会えた時の満足感がとくに大きい。
「 日本渓流釣り紀行 」 小口修平
つり人社 950円 1999年 12月20日
ひとつの渓流を繰り返し訪れてじっくりと攻め、
流れの隅々まで熟知しそこに潜む魚の姿態やファイトをイメージできるようになるのも、
渓流釣りの楽しみ方ではある。一方で未知の渓流を求めてあちこちと訪ね歩くのも大きな楽しみ。
本書は月刊誌「釣り人」に10数年にわたって連載されてきた釣り紀行「野ゆき渓ゆき海辺ゆき」
から渓流と鮎釣りを抜粋してまとめたもの。奥会津、庄内、出羽、奥三河、奥飛騨、道南・・・・と、
タイトル通り全国各地の河川を渓魚や鮎を求めて竿を振った紀行文集。淡々とした簡潔な取材調の記述だからなのか、
それとも私自身がほとんど訪れたことがない河川ばかりだからなのか、これでもかこれでもかとその数の多さにやや食傷気味。
この本は一気に読み通すのではなく折々に拾い読みするのが正解。
「丹波川の天然アユ」は私にとっても馴染みのある河川なので興味をそそられる。
奥多摩湖で自然繁殖した鮎が丹波川を遡上して鮎釣り師を楽しませているということなのだが、
奥多摩湖に鮎がいることもついぞ知らなかった私には新鮮な驚き。
もっとも86年の紀行だから現在はどんな様子なのか知るよしもない。
今シーズンは渓流竿と鮎竿を携えて訪れてみよう。
奥多摩最高峰の雲取山登山と丹波川の鮎。
今年の楽しみがまた一つ増えました。
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