イヤハヤこれをさすがランゾーと言わずに何といいましょうか?
もちろんオータではなくソセイですよ。釣り好きの推理作家釣部溪三郎が例によって繰り広げる自画自賛の迷探偵ぶり。
一夜をともにした美女の死体を自ら釣り上げることから始まる連続殺人事件。通俗的というか何というか、
ほとんど必殺ワンパターンの人間模様のなかで事件はヨロヨロと進行して、やがて迎える予期した通りの大団円。
これって推理小説?それとも釣り小説?それともお色気だっけ?
もっとも最初から期待している訳では全くないのでガックリもしない。
通勤娯楽にふさわしく肩が凝らないのが唯一の救い。かの高橋巨匠と船上対決させてみたい。
著者の作品では「浪人釣り師今昔」(角川文庫)が一押し。
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