3年連続で胃カメラを飲んできました。
何回やってもこればっかりは馴染めません。でも今回はいつのまにか麻酔をかけられたのか?異物が侵入してきたという
自覚が全くなく、眠っている間に検査は済んでしまったようです。もっとも検査後1時間ほどはフラフラとしていました。
そんな病院への行き帰り、よりによってこの本を手にしてしまいました。
毎度のことながらこの著者の本はグリグリと胃袋にキツイ。
それでも怖いもの見たさと言うか、釣り本コレクターの弱みと言うか、ついつい手に取ってしまう。
一本釣り職漁師の一人称で語られる物語。オキアミコマセ使用の磯釣師をインチキ釣り師と罵り、
さらには釣りジャーナリストや釣り業界を痛烈に批判、その毒舌は止まるところを知らず当たるを幸いと、
政治から文化から徹底的にコキおろす。私なんぞは海釣りをしなくなって久しいから多少は穏やかさを装って読み続けられるが、
現役の磯釣り師だったらどんな反応を示すだろうか。
一本釣り師の名人対決に美女も絡み、それはそれで面白くはあるが、波太郎節とでも言うのか、
唯我独尊、自画自賛の語り口調がいささか耳障りではある。
著者の作品では「秘伝」(講談社文庫)がやはり一押し。
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