魚は言うまでもなく、海とか山とか川とか、文庫本のタイトルや表紙デザインから少しでも釣りの気配がすればすぐさま
手にとってパラパラとめくってはみるが、ここ暫くは空振りばかり。アウトドアブームだ釣りブームだとはいうけど、
文庫本にまではなかなかその影響が及ばないようで寂しい限り。
そんな折に偶然に手にしたのがこの本。
日本の農村や漁村の暮らしの成り立ちを平易な語り口で概説。何故かほのぼのとした懐かしさが漂ってくる。
中国から運ばれた薬の包装紙を結んでいた糸、それがテグスだと初めて知った。
天蚕から作ったテグスがそれまでの麻糸に代わって一本釣りの釣果を飛躍的に向上させた。
釣糸に初めて使ってみた徳島県堂の浦の名も無き漁師に乾杯。
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