この山、今年の9月21日までは日本百名山の浅間山だった。
正確に言えば、立ち入り規制のある浅間山の釜山の代わりに
黒斑山の山頂に立てば百名山の浅間山に登ったことになるとされていたからだ。
もっとも、誰がそう決めたのかは不明で、百名山登頂認定委員会があるというのも聞いたことは無い。
それが9月22日から小諸市による立ち入り規制が「火口から2キロ以内」から「500メートル以内」に緩和されたために、
前掛山まで登ることが可能になり、より火口に近い前掛山
をもって浅間山登頂と見なすことになったようだ。
事実、先月に登った前掛山には「浅間山」の真新しい山頂標識が建てられていた。
で、いつまた噴火の影響で黒斑山が浅間山にならないとも限らないので・・・・と言う訳では全く無く、
雪化粧をした浅間山が眺めたくて行ってきました黒斑山。
今回は東京から来たカミさんの友人夫妻と同行ということで、
背後に賑やかなおしゃべりを聞きながら熊除け鈴要らずの山旅となった。
山道には所々に圧雪があったものの車坂峠からの表コースは思いのほか快適で、第一外輪山の取っ付きのトーミの頭から眺める縞模様をした浅間山の山容は圧巻だった。
山頂では展望が得られないのでトーミの頭まで戻って大休止。好天の下、久々に眺める富士山をはじめ、金峰山、瑞牆山、八ヶ岳、蓼科山、甲斐駒ケ岳、
仙丈ケ岳、御嶽山、乗鞍岳、穂高岳、槍ケ岳、常念岳、鹿島槍ケ岳、五竜岳、白馬岳、高妻山、火打岳、妙高山、四阿山、谷川岳など20座の百名山を視認できた。
双眼鏡持参ならばもっと多くの百名山を確認できたことだろう。
休憩している間にも、三脚を背負った人々が続々と登ってきた。夕焼けの浅間山が目当てなのだろう。
夕陽を浴びて赤く輝く浅間山を心に描きながら後ろ髪引かれる思いで帰途についた。