安曇野風来亭 道楽日誌 操業日誌 戦国山城散歩 キノコ図鑑 小平漁協書籍部 自己紹介

小平漁協のフォト日誌

四阿山〜根子岳

浅間山 マツムシソウ

7月に根子岳に登ったが、雲に隠れようとする四阿山を指呼の間に望み、近いうちに再挑戦しようと秘かに決意したものの、なんだかんだと慌しい夏になってしまって、機会を逸していた。 何かやり残した置き忘れてきたような心持がして落ち着かない。漸くタイミングがあって再挑戦。
登山口の牧場管理事務所までは自宅からおよそ1時間、8時半には到着したが駐車場は既に満杯状態。身支度を整えながらなにげなく振り返ると、そこには北アルプスの大パノラマが広がっていた。
白馬三山から五竜岳・鹿島槍ケ岳、槍ケ岳から穂高連峰が雲海の上に連なっている。
北アルプスの絶景に急かされるように登山道に入る。笹薮と白樺の樹林帯の中の快適な山道。時折リンドウやヒメシャジン、ハクサンフウロが出迎えてくれる。 森林限界を抜ける頃にはウメバチソウがポツポツと顔を見せ始め、薄紫のマツムシソウがそこかしこに咲き乱れ、蝶が飛び回っている。
北アルプス 尾根道からは右手の雲海上に白煙を吐き続ける浅間山、左手に根子岳が望める。北アルプス方面はやや霞がかかってきたようだ。 はたして山頂までもってくれるかどうか。ガンコウランやクロマメノキ、コケモモなどをカメラに収めながら小休止を入れていると20人ほどの団体さんが脇を追い越していった。客の多い山だ。

根子岳 山頂直下ではじめて四阿山の四阿山たる所以を知った。菅平側から眺めた時にはこの山の姿のどこが四阿なのだろうと疑問に思ったものだが 、直下から見ると小さくはあるけどなるほど四阿だと思える山頂の姿だ。笠ヶ岳といったほうが相応しいという気もするが・・・

山頂は既に登山客で満杯だった。北アルプスは雲の中に姿を隠し、浅間山霞に消えていた。隣の根子岳だけが陽を浴びて緑に輝いている。 時計を見るとまだ1時前。予定を変更して根子岳経由で下山することにして団体客の列の後ろに並ぶ。
四阿山から根子岳への道はコース中最も厳しい急坂から始まる。シラビソの樹林の中を標高差300メートルを一気に下る。広い鞍部の笹原の中の一本道で行きかう団体のパーティが渋滞を起こしている。 鞍部から根子岳への登り返しが約200メートル。体力的にはここが最も辛いところだった。クロマメノキの黒い実を幾つか口に含んで気付薬にする。
黒牛 根子岳山頂で登山客の群れに混じって暫しの休憩の後下山開始。疲れた足元に滑りやすい小石が厄介だ。牧場付近までやっとの思いで下ってきたが、ここで問題発生。牧場の柵をくぐって逃げ出してきたのか黒毛の牛が9頭、登山道を塞いで草を悠然と食んでいる。 カミさんは怖がって進もうとしない。暫く後続の客を待ってみるが誰も追いついてこない。そろそろ団体さんが下りてきても良い頃なのに。

徒に時間が経つばかりなので意を決して前進することに。「どいて〜、どいてちょ〜」と小さな声でつぶやきながら近づいていくと、牛たちは素直に背を向けて道を開けてくれた。 後からおっかなびっくりついてきたカミさん、群れの中を通り過ぎるといつのまにか私を追い越して小走り気味。背中には赤いリュック。
「お〜い、走るなァ〜」

コケモモ クロマメノキ シラタマノキ ガンコウラン
コケモモ        クロマメノキ          シラタマノキ         ガンコウラン

牧場管理事務所-------小四阿-------四阿山頂-----根子岳山頂------管理事務所
8:40----------------10:00--------12:20-------- 15:00------------16:50
 
2006.9.2

NEXT>>