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小平漁協のフォト日誌

扇 山 (1138m)

富士山

 今年最後の山行は富士山の見える山と決めていた。例によって自宅を出る時は目的の山は未定。あいにくの曇り空の下、中央高速道を山梨方面に向かう。河口湖に着く頃には晴れ上がった空に白銀の富士山が眩しく光る。気を良くして山中湖方面に向かう。高座山か高指山、あるいは石割山、手ごろな富士山展望の山がいくつもある。
 ところが忍野辺りまで来ると雲行きが怪しくなり粉雪がちらつき始めた。肝心の富士山にも雲がかかかり始めている。山々は暗い雲に被われている。
 仕方なく富士五湖道路で引き返す。左手に見える富士山が何ごともなかったように青空に鎮座している。御坂山塊が陽光を浴びて暖かそう。でも黒岳や三つ峠山には既に2回登ったし、釈迦ケ岳にも登った。それでは足和田山か毛無山と方針転換、鳴沢方面に車を走らせる。ところが見上げる富士はいつのまにか厚い雲のなか。
 意気消沈して意欲も失せ、渋滞前にと帰途につく。ところが猿橋あたりでそれまで助手席で眠りこけていたかみさんが突然目をさまし 「このまま帰りたくない」とのたまう。
富士山  で、1月に登った百蔵山の隣にある扇山に登ることにする。山頂まで日溜まりあり、雪道ありの二時間足らずの山歩き。山頂には誰が取り付けたのか「謹賀新年2003」の看板。そして山頂からは思いがけずも薄雲のなかから滲み出たかのような富士山の姿。デジカメには写らないだろうなと思いつつも何枚も何枚もボタンを押した。太陽が沈めばもしかしたら夕景色が見られるかもしれない。でも既に3時半、帰りの雪道、待てなかった。
 富士山が美しいシルエットを見せてくれたのは薄暗くなった山道を急いで車に戻り帰りの身支度を整えた頃だった。
  山の天気にすっかり振り回されて迷走した一日だった。来年の運勢を暗示か?

2002.12.30

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