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小平漁協のフォト日誌

川 苔 山

川苔山 川苔山

 土曜日に登って日曜日は休息、これが従来のパターン。でも、ここしばらく毎週のように山歩きをしているので、身体がすっかり馴染んでしまったのか、翌日に疲れが残らなくなってきた。土曜が駄目なら日曜日と、週末になると山のガイドブックを捲って未踏の山を探している。
 今回は「川苔山」(1364m)を目指す。もちろんガイドブックに載っている正しい?コースなんぞは歩かない。裏道、抜け道、獣道のようなコースばかりを好んで選ぶ。
川苔山  多摩川支流の大丹波川沿いの道を源流部まで詰める。既に禁漁だというのに渓の底には釣り人の姿。密漁者ならずとも魅惑的な渓相に心を乱されそうになってしまう。来春のシーズンには挑戦しようと密かに決意する。大丹波川の水源は獅子口の湧水。涸れた沢の脇にある巨石の下から冷たい清水が滾々と湧き出ている。
 地図も時計も置き忘れてきたほとんど衝動的な山登り、雲行きも怪しくなったので暫く逡巡したものの、体調絶好調で続行を決断。獅子口からは階段状の急な登り。土留めの枕木にヒラタケが発生しているのを発見。雨雲が低くたれ込め始めた頃、ようやく蕎麦粒山から続く防火帯の尾根道に躍り出る。防火帯の草刈り作業中の人に時間と山頂までの距離を尋ねる。「こんな天気の日に来るなんて好きなんだねえ」と笑われてしまった。
 登り詰めた山頂にて、獅子口から汲んできた名水でコーヒーを湧かす。これも大きな楽しみ。帰途の沢筋でシカの警戒音を聴く。

 
1999.10.3

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