安曇野市の中村城址から中山山地を横断して池田町のクラフトパークまで歩いた。クラフトパークの背後に渋田見城址がある。
中村城に繋がる峠道から谷を隔てた支脈の尾根上に構築されている。主脈の尾根筋から入れば容易に渋田見城の背後に廻れそうな雰囲気ではある。
山地の尾根から渋田見城の背後に入ることが可能かどうか確認してみたくなって、再チャレンジすることにした。
前回は大手と考えられる池田のクラフトパークから幾つかの段郭を経て主郭まで攻め上がっただけで、
背後にある大堀切の険しさと登り返す痩尾根の険しさに引き返してしまったからだ。
今回は渋田見城の背後を守る防御遺構を確認しつつ主脈の尾根筋に登り着くのが目的だった。
しかし、背後の一騎駆けの痩せ尾根は想像以上に険しく、人工的に手を加えたというより、
長年にわたって繰り返された崩落によるもののようで、途中で諦めようと何度も考えた。
主脈の尾根にたどり着けば良く手入れされた山道が待っているような期待があった。
しかし、行き着いた先は、とても登れそうもないどん詰まりの崖だった。
もと来た道を帰るにも、復路の方が危険なので、やむを得ず南側の谷に降りることにした。
谷に向かって滑り落ちた土砂は崩れ易く、枯れかかった灌木に掴まりながら滑り降りた。
谷に降りて暫く快適に下ったが、今度は砂防ダムが現れたので、
再び尾根上の城跡に登り返して藪漕ぎして段郭を拾いながら公園に辿り着いた。
侮りがたし仁科氏の城。やれやれ。