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石垣山一夜城

一夜城 一夜城 一夜城

一夜城 一夜城 一夜城

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 戦国期の山城の巨大さや防御施設の堅固さは、領主や兵たちの恐怖や不安の大きさに比例している。 各地の山城の遺構を巡り歩いての素朴な感想だ。
 それは決して武将の勇猛さや兵の強さを示すものではなく、むしろ主の臆病さや統制力の無力さを物語っているのではないか。 敵軍が攻めてくるまでギリギリのところまでは抗戦するかのような虚勢を張っているが、 実際に肉薄してくると早々と自落したり、降伏してしまったりする。
 戦闘が行われるのは、確実な援軍が期待できる場合と既に城内に指揮系統が異なる軍勢か援軍が入城している場合に限られるようだ。 城の堅固さは守将と部下の兵が抱く恐怖や不安を少しでも減じるための装置であると言える。
 しかし、この石垣山一夜城はこうした山城とは全く異なっている。 敵はもちろん味方をさえ威圧し睥睨するかのような全山石垣づくりの近世城郭。既に恐怖も不安も克服した天下人秀吉の面目躍如たる城だ。 そしてこの城が戦国時代の終焉を告げることになった。

2019年9月30日

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