2018年9月4日
国指定史跡 七尾城跡(現地解説看板)
この城跡は、室町時代能登国の守護であった畑山氏が、歴代居城とした所である。 石動山脈の北端、七尾湾が一望できる標高約300メートルの山頂部を削平して本丸を置き、これを中心として急峻複雑な地形を巧みに利用し、当方に長屋敷、西方及び北方にかけて西の丸、二の丸、三の丸等を構えた規模雄大な山城である。 天正5年(1577)9月、上杉謙信がこの城を囲んだ際、折からの月明かりに感嘆して詠じたと伝えられる漢詩
霜満軍営秋気清 数行過雁月三更
越残併得能洲景 遮莫家郷懐遠征
が、広く世に賞賛されたことで、本城の名を高めている。
その後、幸いにも自然災害や開発等の厄にもあわず、角尾根上の郭跡や石垣はよく保存され、 わが国中世における山岳城郭史上優れた遺跡としてしょうわ9年12月28日国の史跡に指定された。