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小平漁協のフォト日誌

布引観音(小諸市・布引城址)

NPOのイベントに参加したついでに、 「牛に引かれて善光寺詣り」で知られる小諸市の布引観音に立ち寄ってきました。

「千曲川のほとりの赤岩という集落に、不信心なおばあさんが住んでいました。 ある日、織り上げた布をいつものように川にさらしていると一頭の牛が現れ、 角にその布を引っかけて走り出しました。欲の深いおばあさんは牛を追い掛けて、 とうとう長野の善光寺さんまでたどりつきます。牛はお堂の中に姿を消すと、 代わりに金色の観音様が現れ、おばあさんをさとしました。 改心したおばあさんはその後は情け深くなり、長生きをしたそうです。 そのときの布が、布引山の断崖に吹きつけられ、白い化石となっていると言われています。」
その観音様を祀ったのが布引観音だとか

左右を断崖に挟まれた渓谷の参道を登っていくと、「善光寺穴」という洞窟が現れた。 なんでも善光寺に大地震があった時に出来た穴で、長野の善光寺までつながっているそうで、 善光寺が火災にあった時には穴から煙がでてきたそうな。 また、牛の姿が浮き出ている岸壁もあったりして、けっこう楽しめる。
そろそろ観音堂が崖の上に見えるころだと上を見上げてふと視線を下げると、 ピタリと目線が合ったのがカモシカ。暫く睨めっこしていたが逃げ出そうという様子はない。 落ち着いてカメラを構えてピントを合わせる。しまった!ストロボがポップアップしてしまった。 え〜い!ままよとシャッターを切る。ストロボが光る。でも、驚いた様子は無い。 胡散臭そうな顔をして相変わらずこちらを見つめている。
何回かシャッターを切るうちに漸く体を翻して歩き始め、 後ろを振り返り振り返りしながら藪の中に消えていった。
冬の山城巡りでは一度しか出会えず、しかも撮影に失敗したカモシカにこんな場所で出会うとは・・・・ これも観音様のお導きだとは全く思わない不信心の私は、観音堂を素通りし岩壁を繰り抜いた洞窟を潜って 山頂を目指した。
山頂からは展望は得られなかったが山城の遺構を思わせる雰囲気が漂っていた。
夜の大河ドラマを見ていて気がついた。まさに本日の舞台となっている布引城の城域を気づかぬ間に訪れていたのだった。 ああ、もっと丹念に見てくるのだった。
カモシカのお導き?

2007.5.20

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