確かにテーブルの上に置いておいたはずなのに行方不明の文庫本。
気がついたらカミさんがいつの間にか読み上げていた。著者の根津甚八の大ファンだったとは(^-^;
「一万回のキャスティング」根津甚八 朝日文庫 651円 2000.5.1
「だいたい釣りなどというものは、健康な若い男子が血眼になってやることじゃな
い。
・・・・・ 仕事をリタイヤした奴が、釣り糸をたれながらこれまでの人生を振り返るくらいの趣味だと思っていた」
筆者が風間深志に誘われての初めての釣行
で18センチのイワナを釣り上げたことから渓流通いが始まる。
そして3ヶ月、今度は仕事ついでに行ったタスマニアで40センチのブラウンをこれまた初めてのルアーでヒットするが、
無理矢理誘った初心者の緒方直人が45センチオーバーを釣り上げるにおよんで師匠の面目丸つぶれ、
それでは60センチオーバーをとフライフィッシングにチャレンジする。丸2日間のキャスティングの練習の後、
念願
の60センチオーバーのブラウントラウトをゲット。以後益々釣りにのめり込んていく
ことになる。
フライと餌釣りの間で揺れ動いた時期もあったが、
西山徹にフライタイイングを教
えられてからはフライフィッシングの魅力にズッポリとハマってしまい、
バイク仲間
で親友の宇崎竜童を「メチャ付き合いが悪くなった」と嘆かせる。
アラスカのシルバーサーモン、スチールヘッド、カナダではマスキーやキングサー
モン、シベリアのタイメン、
ラップランドデアトランティックサーモン、そして北海
道標津町忠類川でのドッグサーモンへと広がっていく。
因みに、著者と私は同い年。
それを言ったらカミさん「ふ〜ん、似てるのは釣りキ
チのところだけだね」と一言。
山歩きはともかく釣りには付き合ってくれそうもない。
同時に入手したのが
「伝説の鱒釣り師 フランク・ソーヤーの生涯」
平凡社ライブラリー 1470円 2000.4.15
次の機会にご紹介しましょう。