安曇野風来亭 道楽日誌 操業日誌 戦国山城散歩 キノコ図鑑 小平漁協書籍部 自己紹介

小平漁協の通勤娯楽

1999.3.17

 「山本素石」「開高健」「田中光二」「湯川豊」「高橋治」「太田蘭三」と紹介してきて、 私の釣り文庫ベストテン作家は残り4人となりました。新刊が出てこないうちにご紹介しておきましょう。 今回は食欲の釣師「盛川宏」  それにしても今春は釣り本がなかなか刊行されませんね。 そんななかで各社から発行される魚グルメ本が版を重ねています。  この本はその草分けとでも言うべき一冊。

釣竿

「釣りバカ料理帖」 盛川 宏  講談社文庫 1984.8.15

これはもう食欲の釣師の面目躍如。食べるために釣る!釣った魚はみな食べる、おもいっきりシンプルでいい。 仕事も趣味も道楽も、食味、釣趣その他もろもろのウンチクも無邪気に団子にこねて、 「私はアマチュア」と言い切る笑顔に乾杯!  川魚に比べて海魚のなんと種類豊富なことか、 外道さえもがそれぞれに釣趣があり食欲の対象になる。ランダムにページをめくり、 一つ一つ魚の味を思い浮かべようとするが、海釣りに行かなくなって久しく、 スーパーや寿司屋の魚ばかりでは想像力も味覚の記憶も低下するばかり。ああ、旨い魚が食いたい。 鯖の刺身が食べたい!しかし、それはセンヅリ師だけの特権、海釣りの醍醐味。   それにしてもこの著者の食欲というか釣欲には凄まじいものがある。 これでもか、これでもか!と文庫本のオンパレード。どうしても一冊だけ選べと言われたら途方にくれてしまう。 どこがどう異なるのか暇な折りにでも検証することにして、とりあえずは釣魚、釣技、釣趣、調理、魚味、 全部ひっくるめた「世紀末日本釣魚大辞典」とでも言っておこう。海の魚のことなら大概のことが紹介されている。

「釣ったら食べなきゃ」講談社文庫 1987.8.15
「モリさんの釣魚三昧」講談社文庫 1994.11.15
「釣 魚 道 楽」 中 公 文庫 1995.10.18
「釣魚しゅんの味」 中 公 文庫 1995.10.18
「食いしん坊釣り日記」福 武 文庫 1996.5.10
「食いしんぼうの漁師料理」徳間文庫 1996.12.15
「釣 魚 礼 賛」中 公 文庫 1997.3.18 
「釣魚極楽帖」 中 公 文庫 1997.10.18
「釣魚歳時記」 文 春 文庫 1998.5.10
「釣 遊 記」 中 公 文庫 1998.10.18
  
「盛川 宏」についてはについては こちらへ


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