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小平漁協の通勤娯楽

'99.2.25

走る釣り宿のビッグホーンは一度も海に行くことなく磯釣りバージョンからキャンピング&渓流釣りバージョンに 衣替え。もっとも未練がましく磯釣りの道具はそのままで渓流の道具とテントを積み込んだだけだから、 燃費がさらに悪くなっただけかも。このスタイルはここ数年すっかり定着してしまった。
 準備万端整えた分だけ気力と情熱が萎えてしまったような‥‥

「フィッシュオン」 開 高  健

新潮文庫 1974.8.25

  もしも、もしもこの「饒舌な釣師」がフライフィッシングをやっていたとしたら、 どんな作品を残してくれていただろうか?フライではなくルアーにはまってしまった小説家は、 ルアー釣り故に世界各地を釣り歩かざるを得なくなったのかもしれない。 フライであったら「オーパ!」はなかった!と密かに推理している。
 アラスカ、ヨーロッパ、中東を巡る「フィッシュオン」の旅。 このときに西ドイツで出会ったのが生涯没頭し熱中したルアーフィッシングだった。 釣り関係文庫本ベストテンの「私の釣魚大全」をはじめ「オーパ!」「オーパ、オーパ!」 「もっと遠く!」「もっと広く!」は「釣り紀行」の古典とも言えるがほとんどがルアーフィッシング。 巨匠は何故この釣りにはまってしまったのか?その謎をいつか解き明かしてみたいと考えている。
 コピーライター、小説家、ルポライター、反戦平和活動家、ナチュラリストと、 いくつもの顔を見せながら激動の時代「昭和」を悠々と駆け抜けた偉大な巨匠。 最後の釣りはスコットランドでのフライフィッシングだったようだ。 もしその後も存命ならば著作に新境地が展開されただろうに、巨匠の死が惜しまれてならない。 この敬愛すべき「饒舌な釣師」に「合掌」。

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