安曇野風来亭 道楽日誌 操業日誌 戦国山城散歩 キノコ図鑑 小平漁協書籍部 自己紹介

小平漁協の通勤娯楽

1999.2.1

今週はインフルエンザがピークを迎えるのだとか。 私はといえば早々と先週の段階で風邪でダウンして、通勤娯楽ならぬ病床娯楽になってしまいました。 昨年後半の山狂いもほとんど効果がなかったようです。せめて気持ちだけは元気になりたいと、 ビッグフィッシングをイメージしてみました。でも体力が続かないので今回は短編ということで。

釣竿

「大いなる魚影」田中 光二 徳間文庫 440円 1990.8.15

 同名の短篇集のうちの1編。 マーリン釣りをモチーフにした小説は私の書棚にも何冊かある。 同じ著者による海洋冒険ロマン「わだつみの魚の詩」(ケイブンシャ文庫)や、フォーサイスの「帝王」 (角川文庫)、古くはヘミングウエイの「老人と海」も。相手が大物だけに男を魅了して止まない何かがあるのだろう。
 私も2度ほどマーリン狙いのクルーザーに乗せてもらい、 そのうち1度は250センチのマーリンを釣り上げるのを脇で見ていたことがある。 鳥山を求めてガソリンを撒き散らしてひたすら走りまわり、フッキングした後はほとんど綱引き。 私の釣りの概念からは逸脱しており、「釣りというよりは、まるで狩りだ」という感想を抱いたことを覚えている。
 銀婚旅行でモーリシャスを訪れた中年夫婦。絵に描いたような冷え切った夫婦関係。 妻はビーチボーイとテニスだなんだらかんだと遊び戯れ、夫は男としてのリビドー(生の衝動) を取り戻すためにビッグフィッシング。疲れ果てた中年必読の書!デモナイカ(^-^;
 釣りは狩りの代謝行為ともいうけど、こんな釣りをやったら他の釣りはどうなっちゃうのかね?

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