安曇野風来亭 道楽日誌 操業日誌 戦国山城散歩 キノコ図鑑 小平漁協書籍部 自己紹介

小平漁協の通勤娯楽

 忘れた頃にお届けする「通勤娯楽」、心に残った釣り本をご紹介します。


 自宅から1時間足らずの奥多摩で桃源郷のような渓を見つけた。人には教えたくない秘密の渓流。 林道のどん詰まりにキャンプサイトに適当な広場があって、右手の峡門から清流が吹き出している。 ちょいと一山越えて渓門を回り込めば穏やかな渓流。イチリンソウ、ヤマブキ、ヒメレンゲ、 スミレなどが咲き乱れる渓。3〜400メートルも遡れば地中に没してしまう心細い流れ。  魚影は・・・・・・・チビヤマメ数尾(^-^)
今まで考えもしなかった思いが芽生えた。本流にある管理釣り場でヤマメを釣って、 いや購入してでも良いか、らこの渓に放流してヤマメが群れ遊ぶ渓にしてみたい。そうなると、 ここに入る釣り人にも呼びかけてC&Rなど協力を求めなければならない。 資金カンパや入渓者数の制限も必要だ・・・・等々、際限もなく妄想は膨らんでいく。
そんなとき、ふと気がついた。ブラックバスの放流問題。 バスの闇放流は釣り人なんかではなく業界が組織的に行ってきたのではないかというのが私の印象であったが、 もしかしたら釣り人個人がマイバスポンドを作ろうとしたケースも多かったのではないかと。
そんなことで、真面目に読み返そうと思ったのがこの本。

 「釣 戦 記」

  清水國明 つり人社 2003.3.1 1200円

 2002年10月、滋賀県議会で「琵琶湖のレジャー利用の適正化に関する条例」が可決され、 釣り上げたブラックバスの再放流が禁止になった。これに対して著者は直ちに行政訴訟を起こした。 釣り人に再訪流禁止の条例に従う義務があるかどうかを裁判で確認しようというもの。
ブラックバス問題については様々な議論があるが、 ここは著者の主張を簡潔にまとめた一文を紹介するにとどめよう。

   「殺せという法律に対して、殺したくないと訴えた。釣りあげた魚を食べたり、逃がしたりするのは釣り人の自由。小魚を食べ尽くすという風評と外来だから駆除と叫ぶ構図に、戦慄を覚えないか。自然を愛する人の権利と自由を守るため、僕は釣戦者になった。」

 バサーの悲鳴が聞こえる。耳を傾けても良いのでは・・・・ふと思った。

「琵琶湖のブラックバス・リリース禁止を考えるネットワーク」

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