安曇野風来亭 道楽日誌 操業日誌 戦国山城散歩 キノコ図鑑 小平漁協書籍部 自己紹介

小平漁協の通勤娯楽

 まもなく河川の釣りが解禁。長い長い禁漁期間をいかがお過ごしでしょうか?私の知る 限り今期中にはこれといった釣り本も発刊されず、寂しいオフではありました。とかなん とか、新刊書が無いことをよいことに通勤娯楽をサボっておりました(^ー^;        


この本のタイトルが目に飛び込んできて、 当然と言えば当然のことながら、淡水の琵琶湖にも漁師さんがいて漁協があるんだと、今さらながら再認識。  

「わたし琵琶湖の漁師です」 戸田直弘

680円 2002.1.20

漁師が天職だという筆者が、琵琶湖独特の魚類や漁法、湖魚料理、漁師の生活などを淡々とした語り口調で紹介する。 春、鮎の接岸とともに始まる「オイサデ漁」、ニゴロブナや小鮎を狙う「コイト」と呼 ばれる刺し網漁、夏の鮎の群を狙う「沖すくい網漁」、古代漁法の「エリ漁」、またトロ ールに似た「チュウビキ(沖曳網漁)」など現在も行われている漁法、さらに現在は姿を 消してしまった「おおあみ(大地引き網)」や「漬け柴漁」等々を紹介、琵琶湖の豊かさ、いや、豊かだった頃の姿を活写する。 それが現在ではブラックバスとブルーギルに占拠され、とくに南湖では90%を占めるまでに猛威を振るっているとか。外来魚問題はもう語り尽くされて煮詰まりきった感があ るが、琵琶湖で生活する漁師の訴えは切迫した危機感に溢れており、バス論争に生々しい 視座を与えてくれる。 「ええかげんにせえ!ブラックバス、ブルーギル」 著者の叫びが聞こえる。 蛇足ながら、著者が教える湖魚料理のベスト3は、 1番が7〜8月の「ビワマスノ造り」 2番が「焼きモロコの酢漬け」、3番目が「コイの筒切り(煮付け)」と「フナの造り」 が同点で並ぶ。子持ちのニゴロブナで作るナレ寿司は琵琶湖の誇り、滋賀の味!というこ とで別格。    

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