安曇野風来亭 道楽日誌 操業日誌 戦国山城散歩 キノコ図鑑 小平漁協書籍部 自己紹介

小平漁協の通勤娯楽

2001.8.19

今年の夏休みのメインイベントとして槍ヶ岳に登ってきました。 上高地を流れる梓川沿いに槍沢を詰めます。 ちょっと目を凝らせば清流の中に岩魚の泳ぐ姿がそこかしこに見ら れます。フライには絶好のロケーション。でも、ここは永久禁漁。 はて、最後に渓流釣りに行ったのはいつだったか? 今は山登りに夢中です。


 山登りと渓流釣りの融合、中高年の正しい?山歩きをしている私にとっては見果てぬ夢。 ましてや源流域での釣りなんてはるか昔に置き忘れてきた憧憬の世界。そんな世界がこの書の中に満ち溢れています。 源流域での毛鈎釣り秘話

「 渓 語 り 」

瀬畑雄三   冬樹社  1600円 1986.12.20

  白神山地の赤石川、玉川源流の大深沢、和賀山塊の堀内沢、黒部の黒薙川・・・・・ 持参した小麦粉で手打ちうどんを作り、釣り上げた岩魚と山菜、きのこで舌鼓を打つ。
そんな「マタギ同様」の暮らしを楽しむテンカラ釣りの仙人とも言われる瀬畑翁が、 各地の源流域で出会った魚やけもの、人々との出会いを綴った好著。 著者の負傷が発端となって表面化した「マタギ小屋」撤去問題も記憶に新しい。 「思えば、私の渓流人生は、前日光・小来川で田中順太郎氏の「渓語り」に耳を傾け ることで幕を開けたようなものである。 以来、只見の郷や、みちのくの山にマタギと称する山棲人を好んで訪ね、 彼らが訥々と語る「山語り」「渓語り」を糧として歩んできたのであった。 それらは、単に魚を釣るための知識ではなく、 山渓という人間を超越した大自然の中で自然と調和しながら生き存えるための知恵 ーーーしかも山棲みの暮らしの中で  塁を重ねて集積された叡智であり、それゆえにこそ、私をして虜にしたのである。」
 あとがきの一文だ。 編集者が口説き文句に口にした書名が「渓語り」、これが著者をして本書の執筆を承諾させたという。 渓の語り部・瀬畑雄三翁の面目躍如。
著者が中心となっている和賀山塊の堀内沢の「マタギ小屋」保存運動については、 秋田源流釣友会の菅原徳蔵氏のHPに詳しい。
「山 釣 り」 http://www.asahi-net.or.jp/~jf3t-sgwr/

また、著書のなかで「東京マタギと岩魚道中」の章に紹介されている「東京マタギ」のHPもあります。 ご参考までに。

「東京マタギ」 http://www7.wind.ne.jp/matagi/index.html
 
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