安曇野風来亭 道楽日誌 操業日誌 戦国山城散歩 キノコ図鑑 小平漁協書籍部 自己紹介

小平漁協の通勤娯楽

< 2001.6.13

 夏がく〜れば思い出すう〜!の尾瀬に行って来ました。 さすがハイシーズンの尾瀬は人の群れまた群れ、名物の木道は行きも帰りも大行列です。 尾瀬に流れ込む渓流だけは清く爽やかな音をたてていました。 流れの中に魚の影を見たのは幻覚だったのでしょうか?でも、尾瀬沼には岩魚もフナも金魚も棲んでます。 まさかブラックバスはいないでしょうが?

尾瀬のご近所のかっては秘境と言われた銀山湖に大量のブラックバスが違法に放流さ れて大問題となったのは昨年のこと。米国のバストーナメントの華やかさを知るにつけ、 違法放流を続ける真の狙いに思い当たらざるを得ません。 そんなこんなにトンと無頓着にバスプロを目指して米国を転戦した若者がいた。

「バスがいたから僕がいる」  並木俊成

筑摩書房  1400円 1997.2.10

どこにでもいるような普通の青年がバスフィッシングにのめり込んだ。
 校庭に港があってそこからスズキが釣れる大学という理由で一浪して水産大学に進学。 入ったクラブがアウトドアライフ部。そこでバス釣りを教えてもらったのがそもそもの 始まり。芦ノ湖のキャンプ場でアルバイトのかたわら睡眠時間を2〜3時間に削ってバ ス釣りに勤しむ。そのバイト代でボートを購入、富士五湖をはじめ霞ヶ浦やら琵琶湖ま で足を伸ばして釣りまくる。卒論はバスの釣獲調査、就職先は釣り具のダイワ。
入社後まもなくバスプロのテストに合格、会社勤めの合間にトーナメントに出場、 初めてもらった賞金が2万円。バスプロへの夢が益々大きく膨らんで退社。 一年目は5位、2年目は日本一のタイトルを獲得。念願のタイトルを手中にして、次 の年も同じ土俵に立つことを望まずアメリカ行きを決意する。アメリカ行きの決意を伝えたら、 じゃあ一緒にいくわということでスキー場で知り合った彼女と結婚。
アメリカではモーターホームにボートを牽引して各地を転戦、一年目でトップ100に入る快挙を成し遂げ、 日本人初の「バスマスターズ・クラシック」出場も実現しそうな勢い。(当時) 世界一のバスアングラーになる夢に向かってロッドを振り続けている青年の物語。
釣り具業界に支えられる日本のバストーナメント、幅広いファンや参加者の支えられ ているアメリカのそれ、歴史はそれぞれ異なるけど懸賞金目当ての釣りっていったい何 だろう?まあ、思いっきり無邪気でいいやっ!としておこう。 だが、ブラックバスの密放流だけは絶対に許されることではない!! アメリカのバストーナメントを描いた小説
   

カール・ハイアセン    「大魚の一撃」

 扶桑ミステリー    680円   1990.7.25