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小平漁協の通勤娯楽

<2001.5.12

今年のGWは如何でしたか?かく言う私は前半はフライフィッシング。 後半は百名山のうち赤城山と皇海山の二座に登ってきました。 レポートはHPでご覧下さい。


前号で紹介した 「ありがとう魚たち。面白かったよ、釣り人生!」 に続く西山徹氏の遺稿集の第二弾。第一弾はマルチフィッシャーとしての面目躍如たる遺稿集だったが、 今回はフライフィッシャーへのラストメッセージ。  

「ボクが夢見た川と湖」 西山 徹 つり人社 2001.5.10 1400円 

  ニジマスは日本の河川ではごく一部を除いて自然繁殖できないものとされてきた。 日本の河川は急勾配なのでアメリカ大陸の緩やかな流れに育ったニジマスは定着できない のだという。しかし最近この定説が覆されつつあるという。多数の河川の管理釣り場で >産卵が確認されているというのだ。
  自然繁殖ができなかったのは、産卵期(ニジマスは春)と解禁とが重なる我が国の渓 流の管理システムと、あまりにも激しい釣り人による釣獲に原因があったというのだ。 最近になって産卵行動や自然繁殖が顕在化し始めたのはキャッチ&リリースの普及によ るものだと氏は推理する。
もっとも、日本の渓流でニジマスが自然繁殖して岩魚やら山女魚の在来種を駆逐する ような事態になったら、それはそれで大問題となるだろう。 しかし氏が言いたいのは、日本の河川をニジマスでいっぱいにしようということではなく、 キャッチ&リリースが野生魚を育てる上で有効だということだ。
 さらに言う。「我が国ではC&Rを釣り人のマナーとして取り込もうとしているとこ ろに、どうも無理がある。釣り人のマナーとしてとらえてしまうと、 リリースする人はよい釣り人で、しない人は悪い釣り人ということになりかねない。」 もはや日本の河川は釣り人の良心やマナー程度で回復する状況にはない。 氏が夢見たのは尾数制限やキャッチ&リリースをマナーとしてではなく、 明確な規則として導入することにより、 野生魚が伸びやかに自然繁殖する日本の川と湖を取り戻すことだったようだ。 サブタイトル通りのフライフィッシャーへのラストメッセージだ。
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